バルトレックスの購入に関して
バルトレックスと同じ成分の市販薬はある?
バルトレックスと同じ成分の市販薬はありませんが、バルトレックスの代わりに口唇ヘルペスの再発治療薬として使える市販薬はあります。
バルトレックスの剤形には錠剤と顆粒剤がありますが、口唇ヘルペスの再発治療薬として使える市販薬は塗り薬のみです。
バルトレックスの製品名 |
・バルトレックス錠500 ・バルトレックス顆粒50% |
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成分は『バラシクロビル』
バルトレックスの成分『バラシクロビル塩酸塩』は単純疱疹の原因となる単純ヘルペスウイルスおよび水痘(水ぼうそう)や帯状疱疹の原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖をおさえる作用があります。
またバルトレックスのジェネリック医薬品は、以下のような名前で様々な製薬会社から販売されています。
バルトレックスのジェネリック医薬品例 |
・バラシクロビル錠500 ・バラシクロビル顆粒50% |
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バルトレックスと従来の抗ヘルペスウイルス薬の違い
バルトレックスは従来の抗ヘルペスウイルス薬であるゾビラックスを改良して作られた薬剤です。バルトレックスの成分『バラシクロビル』は、ゾビラックスの成分『アシクロビル』を口から服用した時よりも効率良く体内に吸収されるため、より少ない服用回数で効果を得ることができます。
バルトレックスと市販の代用薬の違い
バルトレックスと代用となる市販薬の違いは下記の通りです。
単純ヘルペスウイルスや水痘・帯状疱疹ウイルスは体のどこにでも感染する可能性のあるウイルスですが、市販薬が使える範囲は単純ヘルペスウイルスに感染した唇のみになります。
バルトレックス | 市販の代用薬 | |
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使える範囲 |
・単純ヘルペス感染部位全般 ・造血幹細胞移植における単純ヘルペスウイルス感染症の発症抑制 ・帯状疱疹 ・水痘(水ぼうそう) ・性器ヘルペスの再発抑制 |
・口唇ヘルペスのみ |
使える状態 | ・初感染から使用可 | ・再発のみ |
バルトレックスに比べ市販の代用薬の使用が限定的な理由は、唇以外の部位や他の疾患、初感染の場合、自己判断が難しく、異なる病気の可能性もあるためです。
初めて口唇ヘルペスの疑いがある症状が出た場合は、必ず皮膚科を受診しましょう。
また、口唇ヘルペスの再発で市販の代用薬を使用する場合も、早めに治療を始めましょう。
唇やそのまわりに症状(ピリピリ、チクチクなどの違和感)が出てから5日以内の使用開始が推奨されています。
口唇ヘルペスに効く市販薬の選び方
口唇ヘルペスの市販薬には主に軟膏タイプとクリームタイプの薬があります。
メリット | デメリット | |
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軟膏 |
・患部を保護する作用が高い ・刺激が少ない |
・べたつく |
クリーム |
・伸びがよく塗り広げやすい ・べたつかない |
・傷になっていると染みることがある |
軟膏は油性の基剤を使用しているため、患部を保護したい場合によいでしょう。ただし、使用感が若干べたつくため、苦手な方はクリームタイプがおすすめです。
クリームタイプは伸びが良いため、薬を塗り広げやすく、軟膏に比べてべたつきが少ないことが特徴です。
使用感を重視する方はクリームタイプ、患部を保護したい方は軟膏タイプを選ぶと良いでしょう。
口唇ヘルペスに効く市販薬
口唇ヘルペスに効く市販薬を紹介します。市販薬はすべて再発の場合のみ使用可能で、過去に病院で口唇ヘルペスの診断を受けた方に限ります。
軟膏タイプ・クリームタイプとありますが、どちらも成分の有効性における差はないため各剤形の特性からご自身に合った製品を選びましょう。
アクチビア軟膏|アシクロビルを医療用と同量含む軟膏
成分 | 用法用量 |
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アシクロビル |
1日3〜5回、患部に適量を塗布 |
アクチビア軟膏は、医療用抗ヘルペスウイルス薬のゾビラックス軟膏と同じ成分アシクロビルが同量配合された薬です。軟膏タイプであるため、クリームタイプより肌への刺激が少ないのが特徴です。アシクロビルが口唇ヘルペスの原因となるウイルスに作用し、症状を改善します。
ヘルぺシアクリーム|アシクロビルを医療用と同量含むクリーム
ヘルぺシアクリームは、医療用抗ヘルペスウイルス薬のゾビラックスクリームと同じ成分アシクロビルが同量配合された薬です。軟膏と比べ、べたつきが少ないため、伸びがよく塗りやすい使用感を好む方におすすめです。
アラセナS|ビダラビンを医療用と同量含む軟膏
アラセナSは、医療用抗ヘルペスウイルス薬であるアラセナ−A軟膏と同じ有効成分ビダラビンが同量配合されています。ビダラビンには口唇ヘルペスの原因となるウイルスのDNA複製を阻害し、ウイルスの増殖をおさえる働きがあります。
また、基剤にワセリンを使用した軟膏タイプで、クリームタイプより肌への刺激が少なく、患部をしっかりと保護します。1日1〜4回の塗布で効果を発揮するため、何回も塗ることが難しい方におすすめです。
アラセナSクリーム|ビダラビンを医療用と同量含むクリーム
アラセナSクリームは、医療用抗ヘルペスウイルス薬であるアラセナ−Aクリームと同じ有効成分ビダラビンが同量配合されています。クリームタイプで塗っても目立ちにくいのが特徴です。軟膏特有のテカリが気になる方や、人に会う際に薬の塗り跡を目立たせたくない方におすすめです。
ミナカラ薬局は第一類医薬品の購入が簡単
口唇ヘルペスの再発治療薬は第一類医薬品に該当します。ネット通販で第一類医薬品を購入する場合、通常は質問に答えた後、薬剤師から送られてくるメールを再度お客様が確認し、承諾をする作業が必要となりますが、ミナカラ薬局のWebサイトでは問診項目に答えるだけで第一類医薬品を購入することが可能です。
もちろん、お客様側で薬剤師に質問をしたい場合は問診に引き続き薬剤師とのやり取りが可能です。問診項目に不備があったり、質問が発生する場合はミナカラ薬局から再度ご連絡をさせて頂きます。
口唇ヘルペスに効く市販薬の正しい塗り方
1.まず手をよく洗います。
2.軟膏を指の腹に押し出します。
3.鏡を見ながら、患部の表面が覆いつくされる程度の量を患部に塗布します。
4.すり込むように塗らず、患部の上に薄くのせるようにつけます。
5.使用後も手をよく洗います。
※薬を塗った後に食べ物や飲み物を口にすると、薬剤がはがれて効果が低下する可能性があります。飲食の後に塗ることをおすすめします。万が一口の中に入ってしまっても害はありませんが、なるべく口の中に入れたり、なめたりしないでください。
また、口の中に発疹がある場合は口内炎などの可能性もあるため、口の中には塗らないようにしてください。
口唇ヘルペスに効く市販薬に関するQ&A
Q 妊婦、授乳中の人が使っても問題ないでしょうか?
A 妊娠中の方(妊娠の可能性がある方を含む)や授乳中の方は使用前に医師や薬剤師にご相談ください。
Q 幼児が使っても問題ないでしょうか?
A 6歳未満の方の使用はできません。乳幼児の場合、初めて感染した可能性が高いと考えられます。
使用上の注意|治らない場合は病院へ
上記の市販薬を、5日間使用しても症状がよくならない場合は、使用を中止し、医師にご相談ください。また、使用する際は、薬の説明書(添付文書)に記載された用法・用量を守って使用してください。
抗ヘルペスウイルス剤(帯状疱疹治療薬)「アメナリーフ錠200mg」について
1.「アメナリーフ錠200mg」の特徴
1.1日1回内服ですむため、簡便でコンプライアンスに優れる
2.75%が糞便中に排泄されるため、腎機能低下の際のクレアチニンクリアランスに基づく用量調節が不要
3.既存薬とは作用機序が異なるため、交差耐性を示さない
我々医療者側からすると、一番ありがたいのは2.の特徴であり、高齢者を始め腎機能低下した患者さんに用量調節することなく処方できることだと思われます。
但し、当面の間は使用経験が少ないことから透析患者さんにおいては「ファンビル錠250mg」を透析直後に1錠投与する方法が推奨されています。今後症例の蓄積にて、その他の腎機能低下の患者さんと同様に使用可能となるでしょう。
また、患者さんにとっては1日1回でよいのもよい点でしょう。バルトレックス錠が大きくて飲みにくいという声はよく聞きましたので。アメナリーフも小さくはありませんが、1回ですみます。
主成分であるアメナビルの作用機序としては従来のアシクロビル(バルトレックスなど)とは異なり、水痘・帯状疱疹ウイルス複製の初期段階である二本鎖DNAの開裂及びRNAプライマーの合成に必要なヘリカーゼ・プライマーゼ複合体の活性を直接阻害することで、ウイルスの増殖を抑制します。
抗ウイルス活性(in vitro)としても、アメナビルは水痘・帯状疱疹ウイルスに対して、アシクロビルよりも高い抗ウイルス活性が示されています。
2.効能・効果
3.用法・用量
通常、成人にはアメナビルとして1回400mg*を1日1回食後に経口投与する。
*「アメナリーフ錠200mg」を1回2錠
4.相互作用
併用禁忌は、リファンピシン。
相互に血中濃度が低下。
併用注意としては、
・CYP3A阻害するクラリスロマイシンやグレープフルーツジュースなどでアメナビルの血中濃度が上昇
・シクロスポリンではアメナビルの血中濃度が低下
・セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品(嗜好品として以外に、うつ病や不安障害に対しても使用され、サプリメントとしても多く販売されている)やフェノバルビタール(抗けいれん剤)ではアメナビルならびに併用薬ともに血中濃度が低下
5.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1)妊婦または妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与すること。(妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、マウスにおいて胎盤移行することが報告されている)
(2)授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせること。(マウスにおいて乳汁中に移行することが報告されている)
6.薬価、値段:2017年9月現在
アメナリーフの薬価は1469.70円/錠です。つまり、1日薬価としては同じマルホのファンビルと同じく2939.4円/日となります。既存の他罪との比較は以下の通りです。GEとはジェネリック薬品の略です。
腎機能に問題がなく、値段優先で選択するならば、現時点ではバルトレックスのジェネリックでしょうか?おそらく今冬にはファンビルのジェネリックも販売されるでしょうから、その薬価も気になるところです。
皮膚がピリピリ、チクチクとした痛みを感じる場合、帯状疱疹の可能性があります。帯状疱疹は、子どもの頃にかかることも多い水ぼうそうの原因となる「ヘルペスウイルス」によって起こります。
一般的には、「抗ウイルス薬」による治療が行われますが、市販薬では販売されていません。
又、神経の損傷がひどいと、皮膚症状が良くなってもしばらく痛みが続く(帯状疱疹後神経痛)場合もあります。そのため、早めに医療機関を受診し、適切な診断、治療を受けることが大切です。
今回は、帯状疱疹のお薬のことを解説するとともに、2017年9月より販売されている、1日1回服用の新薬「アメナリーフ(成分:アメナメビル)」のことや、もともと価格が高い抗ウイルス薬のジェネリック医薬品の事情についても説明していきます。
※この情報は、2017年11月時点のものです。166442views
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1.帯状疱疹とは
1-1. 帯状疱疹の症状
帯状疱疹では、体の左右どちらか片方にピリピリ、チクチクしたような痛みを伴い、その後、神経に沿って、赤い斑点状の発疹、水ぶくれができ、かゆみ、痛みを伴います。
一般的には、ピリピリ、チクチクした痛みの症状が1週間ぐらい前から出始め、その後、赤い発疹、水ぶくれ等の皮膚症状が発症し、しだいにかさぶたとなり、約2〜3週間程度で治っていきます。
具体的には次のような症状があります。
・ピリピリ、チクチクとした痛み
・神経にそった帯状に、赤い斑点状の発疹
・水ぶくれ(中央部にくぼみがみられる)
・皮膚のただれ
・かさぶた
また、頭部や顔面に帯状疱疹の症状が出た場合は、耳鳴り、結膜炎、角膜炎、顔面神経麻痺などの皮膚以外の合併症が起こる可能性もあります。
神経の損傷がひどい場合には、皮膚症状が完治した後も、「帯状疱疹後神経痛」といって、しばらく痛みの症状が続くこともあります。
1-2. 帯状疱疹の原因
帯状疱疹は、子どもの頃にかかることが多い水ぼうそうの原因となる「ヘルペスウイルス」によって起こります。
ウイルスに初めて感染した場合には、水ぼうそうを発症します。
その後、水ぼうそうが完治したあとも、実は、このウイルスは体の中(神経節)に潜んでいます。通常であれば何も起こらないのですが、体力の低下、ストレス、加齢などが原因で体の免疫力が低下すると、再び、ウイルスが活発化し、神経、皮膚へと増殖し、帯状疱疹を引き起こすことがあります。
帯状疱疹は、50-60代の女性で多く見られますが、男女関係なく、どの年代でも発症することがあります。
帯状疱疹はうつる?
説明のとおり、帯状疱疹自体は、体の中に潜んでいるウイルスによって発症するため、通常は感染がうつることはありません。
ただし、過去に水ぼうそうになったことがない方(特に小さなお子さん)が近くにいる場合には、水ぼうそうを発症させてしまう可能性があるため、注意が必要です。
又、過去に水ぼうそうになったことがない妊婦の方の場合は、水ぼうそうに感染すると胎児に影響を及ぼす可能性があるため、特に注意が必要です。そのため、帯状疱疹にかかった場合、妊婦との接触は極力避けるようにしましょう。
2.早めに医療機関を受診すべき理由
早めに医療機関を受診したほうが良い理由として大きく2つお話します。
ひとつ目、市販では、一般的な痛み止めはありますが、帯状疱疹の治療に主に用いられる原因となるウイルスの増殖を防ぐ「抗ヘルペスウイルス薬」は販売されていません。
帯状疱疹の症状の悪化を防ぎ、治癒を早めるためには、この抗ヘルペスウイルス薬を服用することが重要です。
ふたつ目として、この抗ヘルペスウイルス薬は、発症してからできるだけ早い時期に服用することで高い効果が期待できます。目安としては、皮疹出現後5日以内に投与を開始することが望ましいとされています。ウイルスが増殖するのを防ぎ、症状の拡がりや治療期間を短縮することにつながります。
このような理由から、帯状疱疹の初期症状である、ピリピリ、チクチクしたような痛みを感じた時点で、できるだけ早めに医療機関を受診することをおすすめします。
3.帯状疱疹に処方される抗ヘルペスウイルス薬について
3-1. 抗ヘルペスウイルス薬とは?種類・服用期間
帯状疱疹の治療に用いられる主なお薬は、「抗ヘルペスウイルス薬」です。名前のとおり、帯状疱疹の原因となるヘルペスウイルスの増殖を抑えるお薬です。
抗ヘルペスウイルス薬は、効果が出始めるのが2−3日後です。一般的には、7日間服用してみて、改善の兆しがみられなかったり、悪化がみられる場合には他の治療が検討されます。
まずは、処方されたお薬を指示された期間しっかりと服用し、様子をみることが大切です。
抗ヘルペスウイルス薬には次のようなものがあります。
●代表的な飲み薬
・ゾビラックス(成分:アシクロビル)
・バルトレックス(成分:バラシクロビル)
・ファムビル(成分:ファムシクロビル)
・アメナリーフ(成分:アメナメビル)
●代表的な塗り薬(ごく軽症の場合)
・アラセナA軟膏・クリーム(成分:ビタラビン)
・ゾビラックス軟膏・クリーム(成分:アシクロビル)
一般的には、飲み薬が処方されますが、重症の場合には、抗ヘルペスウイルス薬の点滴静注(ゾビラックス点滴静注用、アラセナA点滴静注用など)が行われることもあります。
2017年9月半販売、新薬「アメナリーフ(成分:アメナメビル)」
続いて、2017年9月に販売を予定している新しい抗ヘルペスウイルス薬である、アメナリーフ(成分:アメナメビル)について、今までの抗ヘルペスウイルス薬との違いなども含め解説します。
アメナリーフは、既存の抗ヘルペスウイルス薬と薬理作用、飲み方が違うお薬です。
<薬理作用>
少し難しい話ですが、既存の抗ヘルペスウイルス薬は、ウイルスが増殖するのに必要なDNAポリメラーゼの働きを阻害することによってウイルスの増殖をおさえます。
一方、アメナリーフは、今までにはない新しい機序によって作用します。ヘリカーゼ・プライマーゼ複合体とよばれる、ウイルスの増殖に必要なタンパクの活性を直接阻害することによって、ウイルスの増殖をおさえます。適応疾患は、帯状疱疹のみです。
<飲み方>
既存の抗ヘルペスウイルス薬の飲み方として、ゾビラックスでは1日5回、バルトレックス、ファムビルでは1日3回の服用と服用回数が多いことが挙げられます。
アメナリーフは、1日1回の服用で効果を期待することができます。
また、アメナリーフは、腎機能による影響が少ないお薬です。(既存薬は腎排泄である一方、アメナリーフは、主に糞中への排泄)。そのため、腎機能が低下している方(高齢者)などでも投与量の細かい設定などを必要とせずに服用することができます。
3-2. 抗ヘルペスウイルス薬のジェネリック医薬品
基本的に、抗ヘルペスウイルス薬の価格は、一般的なお薬と比較すると高い傾向があります。ジェネリック医薬品(GE)があるのかどうか、それぞれのお薬(錠剤)で解説していきます。
・ゾビラックス(成分:アシクロビル)
ゾビラックス錠200 221.80円 ※GEあり 42.4円
ゾビラックス錠400 352.30円 ※GEあり 58.6円
→1日5回(1回800mg)に換算すると、3523円/日 GE:586円/日
・バルトレックス(成分:バラシクロビル)
バルトレックス錠500 405.60円 ※GEあり 188.80円〜219.40円
→1日3回(1回1000mg)に換算すると、2433.6円/日 GE:1132.8円〜1316.4円/日
・ファムビル(成分:ファムシクロビル)
ファムビル錠250mg 489.90円 ※GEなし
→1日3回(1回500mg)に換算すると、2939.4円/日
・アメナリーフ(成分:アメナメビル)
アメナリーフ錠200mg 1469.7円 ※GEなし
→1日1回(1回400mg)に換算すると、2939.4円/日
先発医薬品を使用すると、1日量に換算(目安)すると、ゾビラックスが1番高価になりますが、ジェネリック医薬品になると、ゾビラックスのジェネリック医薬品が最も安価です。
その他は、先発医薬品を使用する分にはほとんど差はありませんが、バルトレックスにおいては、ジェネリック医薬品に変更すると安価になります。ファムビル、新薬アメナリーフに関しては、現状はジェネリック医薬品の取り扱いがありません。
3-3. 抗ヘルペスウイルス薬服用の注意点・副作用
抗ヘルペスウイルス薬の服用において、他のお薬等との飲み合わせに注意が必要となります。現在、他の病気の治療でお薬を服用している場合には、必ず医師や薬剤師に伝えるようにしましょう。
①抗ヘルペスウイルス薬(ジビラックス、バルトレックス、ファムビル)について
併用に注意すべきお薬の代表例
・プロベネシド(商品例:ベネシッド)・・・尿酸を下げる痛風のお薬
・シメチジン(商品例:タガメット)・・・胃酸の分泌を抑えるお薬
・ミコフェノール酸モフェチル(商品例:セルセプト)・・・免疫抑制薬
・テオフィリン(商品例:テオドール)・・・咳をおさえるお薬
など
また、抗ヘルペスウイルス薬の主な副作用は、稀ですが、腹痛、下痢、吐き気などの消化器症状やめまい、頭痛、肝機能検査値の上昇、発疹などがあります。その他にも、いつもと違うような症状が見られる場合には、早めに医師、薬剤師に相談するようにしましょう。
②新薬アメナリーフについて
併用禁忌(併用しないこと)のお薬
・リファンピシン(商品例:リファジン、アプテシン)
有効成分であるアメナメビルは、CYP3Aで代謝され、CYP3A及び286活性を誘導することから、薬剤や食品の種類によって、相互作用を生じることがあります。
グレープフルーツジュースなども含め、その他にも併用に注意が必要なお薬、食品等があります。事前に医師、薬剤師に相談するようにしましょう。
また、アメナリーフの副作用としては、
「承認時までの臨床試験において、317例中46例(14.5%)に副作用が認められた。主な副作用は、β-Nアセチ ルDグルコサミニダーゼ増加9例(2.8%)、α1ミクログロブリン増加6例(1.9%)、フィブリン分解産物増加5 例(1.6%)、心電図QT延長4例(1.3%)であった。(承認時)」
とのことで、副作用が少ないとされていますが、まだまだ臨床経験が浅く、副作用などまだ判明しきれていない部分が多くあります。医師との相談の上、慎重に服用するようにしましょう。
ご自身の判断でお薬の量を調整したり、お薬の服用をやめたりしないようにしましょう。必ず、医師の指示を守って服用するようにしましょう。
4.おわりに
今回は、帯状疱疹のお薬のことを解説するとともに、2017年9月より販売される、1日1回服用の新薬「アメナリーフ(成分:アメナメビル)」のことや、もともと価格が高い抗ウイルス薬のジェネリック医薬品の事情についても説明しました。
帯状疱疹では、市販では治療の要となる抗ウイルス薬が販売されていないことや、抗ウイルス薬は発症からできるだけ早めに服用したほうが良いことから、症状を感じた場合、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
アメナリーフという新しい抗ウイルス薬もありますが、症状に合わせて適切なお薬が処方されますので、自己判断で服用を中止したりせず、指示どおりに服用し、様子をみて相談するようにしましょう。